【SPO₂が低下…】救急に欠かせない、呼吸補助のデバイス

2023年11月28日 ライブラリー

記事執筆:

SPO₂が低いときに私たちは何ができるのでしょう。

今回は酸素化維持・改善のデバイスの使用についてお伝えします。デバイスの特性を知り、取り扱えるようになりましょう!

目次

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SPO₂が低い!!どうする?

救急の場で患者の酸素化を評価する際に、とりあえず簡易なSPOを測定することが多いと思います。

緊急性の判断の1つとしてSPOを測定することは確かに役に立ちます。

では、SPOが低いときに私たちは何ができるのでしょう。

 

「医師の指示に従って酸素投与」を行いますよね。
その酸素投与はどのようにおこなっていますか。

 

自信ある?!酸素投与の使い分け

まずは、目標の酸素飽和度になるよう「酸素経鼻カニューレ」から使用するのではないでしょうか。

主に0.2~6.0㍑/分の酸素投与に適しています。吸入酸素濃度を40%ほどにまで上昇させることが可能です。

 

それよりも高い流量・吸入酸素濃度が必要であれば「フェイスマスク」「リザーバー付きフェイスマスク」を用います。

「リザーバー付きフェイスマスク」を用い10㍑/分以上の酸素を投与すると吸入酸素濃度はおおよそ100%に近づきます。

 

それでも目標の酸素飽和度に到達、維持が出来ず患者の呼吸状態が悪ければどのような方法で酸素投与を行いますか。

 

呼吸状態が重篤な場合の酸素投与

酸素投与に協力が得られかつ気道が患者自身で維持できているのであれば「ネーザルハイフローNasal High Flow(NHF)」も有効かもしれません。

 

NHFは高流量酸素療法が可能で酸素配管と圧縮空気をブレンダーで混合することにより流量20㍑/分以上で吸入酸素濃度も100%に近づけることができます。

さらに患者に口を閉じてもらうことによりPEEPの役割も期待できます。

 

非侵襲的で患者の負担を少なくして効果的に酸素投与が行えます。

 

またNPPV(非侵襲的陽圧換気療法:noninvasive positive pressure ventilation)も急性呼吸不全や心不全のCS1などではよく用いられる酸素投与の手段です。

酸素化の改善・維持を行う場合「気管内挿管」だけでなく多くの選択肢を我々は知り、そのメリットとデメリットを考え医療のチームとして活動することが大切です。

 

デバイスや機器をよく知り、使い分ける!

もし、皆さんの施設に多くの酸素投与デバイスや機器があれば、ぜひ、触ってみてください。

管理者の許可があれば体験することは自分の学びになります。

実際の顔に当てた時の圧迫感や痛みを知ることができます。

また機器を作動させてみると流量の感覚を体験することができます。

これは、実際患者に使用する際に説明する根拠にもなります。

 

多くのデバイスは日々進化しています。

デバイスの特性を知り取り扱えることはきっといつか現場で役に立ちます。

 

急性期ケア専門士として、自分の仕事を助けてくれるデバイスや機器とぜひ仲良くなってみてくださいね。

 

 


急性期ケア専門士は急性期ケア・急変対応におけるスペシャリストです。

急性期ケア専門士とはHP画像

状態変化の兆候をいち早く察知し、アセスメントから初期対応、医師への報告など急性期におけるケアの実践を行えることを目指す資格です。

また、病院だけでなく地域医療に携わる医療スタッフの方にも、在宅時から基幹病院へ【命のバトンをなめらかに】つなぐために実践できるノウハウを習得できます。

もしもの時の対処に自信がない方や、急変対応をもっと深く学びたい方は、ぜひ受験をご検討ください。

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