【PROto】“なぜこの関わり?”を科学する~エビデンスと文脈から読み解く医療コミュニケーション~
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2025年7月11日、急性期ケア専門士向けのオンラインセミナー「“なぜこの関わり?”を科学する~エビデンスと文脈から読み解く医療コミュニケーション~」を開催しました。
「PROto」は『プロのHOW TOをプロから届ける』をコンセプトに、プロの頭の中にある原型となる考え方「プロト」を、プロから皆さまへお届けするセミナーイベントです。
講師
筑波大学高等研究院
WPI-ⅢS特任准教授
中島 俊 先生
医療や看護の現場では、患者さまや多職種との連携が欠かせません。
専門職として求められるのは、スキルの習得だけではなく、相手に誠実に向き合い、自分自身の心も守る関わり方です。
今回の講義では、そんな対人援助職に求められる関わり方について、とてもわかりやすく、かつ実践に則して解説していただきました。
医療コミュニケーションのカギは“共同意思決定”
よいコミュニケーションとは?〈優しく話を聴く=よいコミュニケーション?〉
共同意思決定(SDM)がなぜ重要か
動機づけ面接〈優秀なカウンセラーと、ダメなカウンセラー〉
についてお話しいただきました。
なかでも印象に残ったのは、「患者さんの変わりたくない気持ちを受け止めつつ、変わりたい気持ちを引き出す」という部分です。
患者さんと話す際、ついつい正論で指導したくなってしまうことも…
大切なことは、誰しもが持っている両価性(天使と悪魔)を理解し、“患者様の背中を押してあげること”だと強く実感しました。
さて後半の講義では、実際に使えるコミュニケーションスキルについて学びました。
対、患者さんのみならず、同僚や上司、多職種との関わり合いについても話されています。
明日から使えるコミュニケーションスキル
アドバイスの代わりとなる4つの基本的スキル
同僚や多職種連携で重要な“アサーティブ”なかかわり
悪い知らせを伝えるときのポイント
明日から使える言葉かけ
中島先生からの本日のキーワードは、「型を知った上での、臨機応変なかかわりが重要」でした!
コミュニケーションでの基本となる型やスキルを学びましたが、現場では状況に応じた柔軟さが求められます。
加えて先生は、「他人に言える関わり方が大切」とも話されていました。医療現場では、患者様や多職種など、さまざまな人と関わる場面があります。その中で、患者さんのため、そして何より自分自身の心を守るためにも、誠実で、やましさのない関わり方を心がけることが大切だと感じました。
現場に必要なのは“共同意思決定”
今回の講義を通じて、「医療者と患者さまの双方による共同意思決定」と、「私たち自身がストレスによりバーンアウトしないためのコミュニケーションスキル」について学びました。
ただの技術ではなく、人としてどう関わるか、その本質に触れる貴重な90分となりました。
参加者の皆さまの声
受講後のアンケートでは、
・患者さんに対してだけでなく、医療者同士でのコミュニケーションにも活用できる考え方がたくさん学べてとても有意義な講義でした。
・講義内容は勿論ですが、参加者の方々のご質問や感想など賛同する内容が多く、その回答も参考になりました。
・講義の内容はもちろん、終始落ち着いたトーンで先生の目線や声の大きさ、質問を真剣に身を乗り出して聞く姿勢、すべてが勉強になりました。
といった感想をいただきました。
日本急性期ケア協会では、講義形式はもちろんのこと参加した人が自分の思いや悩みを話すことで明日へのヒントを得られるようなイベントを開催しています。
今後もさまざまな角度や方法から学びの体験を作っていきたいと思います。
急性期ケア専門士の皆様のご参加お待ちしております。
急性期ケア専門士は急性期ケア・急変対応におけるスペシャリストです。
状態変化の兆候をいち早く察知し、アセスメントから初期対応、医師への報告など急性期におけるケアの実践を行えることを目指す資格です。
また、病院だけでなく地域医療に携わる医療スタッフの方にも、在宅時から基幹病院へ【命のバトンをなめらかに】つなぐために実践できるノウハウを習得できます。
もしもの時の対処に自信がない方や、急変対応をもっと深く学びたい方は、ぜひ受験をご検討ください。