小児看護へのファーストタッチ
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2025年7月31日、急性期ケア専門士向けのオンラインセミナー「小児看護へのファーストタッチ」を開催しました。
講師
医師 おかもと小児科アレルギー科 院長
岡本 光宏 先生
小児=難しいと思っている方も多いかと思います。
小児診療に自信を持って対応できるよう、本日の講義では、初期評価のポイントから診察時の考え方・心がけまで、現場で役立つ視点をわかりやすく、実践的に解説していただきました。
前半の講義では、
診察時の評価のポイントについて症例検討を交えながら学びました。
小児の初期評価で大切なことは、“なんかおかしい”に気づくこと
・小児の体系的アプローチ PALSについて
・第一印象(PAT)の評価ポイント
・小児の心肺蘇生(BLS)の方法
・症例検討
についてお話しいただきました。
なかでも印象的だったのは、「なんかおかしい」と見抜く力の重要性です。
訴えが少ない小児では数値や測定に頼りがちに…
そのためにも、PATを訓練し正しく評価・対応できる力が必要だと感じました。
さて後半の講義では、
先生が実際に診察する際の頭の中(考え方・推論)について学びました。
9割はただの風邪、“1割を見逃さない”
・“かぜ”とはなにか?
・かぜを診療する小児科医の頭の中
・症例検討
・診察するうえで心がけていること
についてお話しいただきました。
岡本先生からの本日のキーワードは、
「過去と現在と未来の軸を意識する」
でした!
病歴を聞くことは「過去」、PATや診察で評価することは「現在」、ここまで揃ったうえで、今後どうなるかという「未来」の話を患者さんにどれだけできるかが、良い診療になる——と先生は話されています。
加えて先生は、「小児に対して難しいという意識はあまり持たず、ちょっとの違いを知っているだけで、成人の知識はすべて使えます」ともおっしゃられています。これまで成人診療で培ってきた知識や経験を生かしながら、自信を持って小児対応ができる医療者でありたい——そう強く実感しました。
参加者の皆さまの声
受講後のアンケートでは、
・お世辞抜きで本当に受講して良かったと思う内容でした。本当にありがとうございました。
・小児看護に詳しくない者でも理解しやすく、実践で活かせる内容だと思いました。ありがとうございました。
・とても分かりやすい講義でした。小児看護に関わったことがなく看護師をしていて最近になり小児外来も関わる事が多くなったので今のタイミングで視聴できてよかったです。
といった感想をいただきました。
日本急性期ケア協会では、講義形式はもちろんのこと参加した人が自分の思いや悩みを話すことで明日へのヒントを得られるようなイベントを開催しています。
今後もさまざまな角度や方法から学びの体験を作っていきたいと思います。
急性期ケア専門士の皆様のご参加お待ちしております。
急性期ケア専門士は急性期ケア・急変対応におけるスペシャリストです。
状態変化の兆候をいち早く察知し、アセスメントから初期対応、医師への報告など急性期におけるケアの実践を行えることを目指す資格です。
また、病院だけでなく地域医療に携わる医療スタッフの方にも、在宅時から基幹病院へ【命のバトンをなめらかに】つなぐために実践できるノウハウを習得できます。
もしもの時の対処に自信がない方や、急変対応をもっと深く学びたい方は、ぜひ受験をご検討ください。