心室性期外収縮(PVC)を心電図で見るポイントと、症状・治療について解説
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~2026年4月20日まで
2026年5月8日~5月24日
この記事では心室性期外収縮(PVC)の特徴・心電図波形、分類、治療についてわかりやすく解説します。
いざという時に命を守る行動につなげられるよう、理解を深めておきましょう。
心室性期外収縮(PVC)とは?上室性期外収縮(SVPC)との違い
期外収縮とは、本来の収縮よりも早期に認められる収縮のことであり、予定より遅れて入るのは期外収縮ではありません。
興奮の発生部位により、心室性期外収縮(心室由来)と、上室性期外収縮(心房、房室接合部由来)に分けられます。
心室性期外収縮の原因
期外収縮は健康な成人にもよく見られる身近な不整脈です。
原因は大きく2つあります。
・自律神経の乱れ
・心疾患
自律神経、生活習慣の乱れ
不安、ストレス、アルコール・カフェインの摂取、生活習慣の乱れなどで自律神経のバランスが崩れた際に起こることが多いです。
心疾患
心筋梗塞や弁膜症、心不全など心疾患を抱えている方にも起こりやすい不整脈です。
心室性期外収縮の発生メカニズム
洞結節以外の場所から異所性の興奮が発生し、伝導速度の遅い固有心筋を伝導して心室全体を興奮させます。これが本来の収縮に先立って心臓を興奮させることにより発生します。
心室性期外収縮の心電図波形
心室性期外収縮は予想された心室興奮よりも早期に出現し、先行するP波がありません。そして、伝導速度の遅い固有心筋を伝導して心室全体を興奮させるため心室内伝導に時間がかかり、QRS幅は3mmを超え、QRSと逆向きの大きなT波が特徴です。また、洞結節に影響を及ぼさないためPP間隔は保たれます。

ここがポイント!
・予想されるQRS波よりも早期に出現
・QRS波の幅が3mm以上
・先行するP波がない
・QRS波と逆向きのT波
・多くの場合、本来のPP間隔は保たれる
などの特徴があります。
心室性期外収縮の分類
心室性期外収縮は、その出現様式によってさまざまに分類されます。
Lownによる心室性期外収縮の分類
以下は、心室性期外収縮の分類でよく用いられるLownによる心室性期外収縮の分類です。(心電図の読み方パーフェクトマニュアルp244から引用)

Lown分類に加えて、二段脈、三段脈もあります。
この分類では、gradeが上にあるからといって、必ずしも重症度が上であるとは言えません。
散発性と多発性
心室性期外収縮の頻度により分類されます。
散発性
1分間に1回未満または1時間に30回未満のもの
多発性
1分間に1回以上または1時間に30回以上のもの
単形性(単源性)と多形性(多源性)
心室性期外収縮の形により分類されます。
単形性(単源性)
心室性期外収縮の形がすべて同一の場合。心室興奮の場所が同一であり、多くの健常人にみられる心室性期外収縮です。
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多形性(多源性)
心室性期外収縮の形が互いに異なるものが認められる場合。つまりは、異なる場所から心室興奮があると考えられます。

二段脈、三段脈
心室性期外収縮が出現する頻度により分類されます。
二段脈
通常の収縮と期外収縮が交互に出現するもの
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三段脈
2回の通常収縮と1回の期外収縮が交互に出現するもの
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二連発、三連発、short run
心室性期外収縮が連続して出現する回数により分類されます。
二連発
2回連続して出現するもの
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三連発
3回連続して出現するもの
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short run
3連発以上あるいは4連発以上のもの
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R on T型
先行するT波の頂点付近に出現する心室性期外収縮をR on T型と呼びます。
RonT型は心室頻拍、心室細動を生じやすく、危険とされています。
主な症状
主な症状は、強い心拍(動悸)と脈の飛びを感じることです。PVCは通常、極めて頻回に起こらない限り心臓のポンプ機能に影響はなく、心疾患がない人にとって危険な不整脈ではありません。
治療について
心室性期外収縮以外の不整脈や心疾患がなく、健康な人の場合は治療の必要はありません。
生活習慣の改善
ストレスを減らし、飲酒・カフェインを控えるなど生活習慣を改善させるだけで十分に治療になります。
薬物療法
β遮断薬、抗不整脈薬などが用いられます。抗不整脈薬は心筋梗塞の既往がある患者には禁忌です。期外収縮が頻回に起こると心室頻拍や心室細動に移行する可能性があるため、症候性の心不全患者と心筋梗塞後の患者には薬物療法が用いられることがあります。
カテーテルアブレーション
心室性期外収縮の発生場所を同定し、高周波通電により焼灼し根治する治療です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
いざというときに慌てることがないよう心電図をしっかり学習しておきましょう。
参考
1) 心臓血管研究所付属病院 循環器内科(編). 心室性期外収縮(PVC). 心臓血管研究所付属病院. 2019. https://www.cvi.or.jp/9d/789/ 最終日:2025年9月1日
2) MSDマニュアル家庭版編集部(編). 心室性期外収縮. MSDマニュアル家庭版. 2023. https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/06-心臓と血管の病気/不整脈/心室性期外収縮 最終アクセス日:2025年9月1日
3) 渡辺重行・山口巖(編). 心電図の読み方パーフェクトマニュアル 理論と波形パターンで徹底トレーニング!. 羊土社. 2008. ISBN 978-4758107721
4) 東京ハートリズムクリニック(編). 心室性期外収縮(PVC)の診断と治療. 東京ハートリズムクリニック. 2022. https://www.tokyo-heart-rhythm.clinic/medical-content/contents/part-4/ 最終アクセス日:2025年9月2日
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