若手看護師の「実践力」を育む新たな挑戦。日本初の看護師向け競技会「北九州アクティブエイドナーシングラリー」開催レポート
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2025年8月16日、福岡県北九州市の小倉記念病院にて、医療現場の次世代を担う看護師たちが集うイベント「北九州アクティブエイドナーシングラリー」が開催されました。
主催は、九州の救急看護認定看護師らが中心となって活動する「CNLS(Clinical Nurse Learning Support)」です。
本大会は、医師や救急救命士を含むメディカルラリーとは異なり、「看護師のみのチーム」で競う日本初の形式として注目を集めました。
この新しい教育の場に、私たち「一般社団法人日本急性期ケア協会(JACA)」からも理事やアドバイザーが運営として参画し、大会をサポートしました。
今回は、若手看護師たちの熱気あふれる当日の様子と、そこから見えた「現場で活きる学び」についてレポートします。


写真引用元:第1回 北九州アクティブエイドナーシングラリー2025 SONO-FUJIカップ 終了報告
競うだけではない 「育成」を主眼としたプログラム
本大会の最大の特徴は、勝敗を決める競技会でありながら、若手看護師(経験年数5年未満)の「育成」を主目的としている点です。
参加者は3人1組のチームとなり、CPA(心肺停止)対応、脳卒中対応、外傷対応など、臨床現場で遭遇するリアルな急変場面を想定した全7つのブースに挑戦しました。
知識があるだけでは対応できない切迫した状況下で、いかに冷静に観察し、判断し、チームで連携して動けるか。教科書や講義だけでは得難い「実践的な経験値」を積む機会となりました。
理念への共感が生んだ連携体制
この「実践力重視」のコンセプトは、日本急性期ケア協会(JACA)が掲げる活動理念とも深く通じるものです。
そのため、本大会の運営にはJACAの関係者がコアメンバーとして深く関わっています。
主催・運営統括 : 藤崎 隆志 氏(JACAアドバイザー)、園田 拓也 氏
ブースリーダー : 與賀田 洋 氏(JACA理事/BLSブース担当)、中尾 和恵 氏・杉松 幸太郎 氏(JACAアドバイザー)
スタッフ参加: : 藤吉 梨沙 氏
普段はそれぞれの現場で活動するスペシャリストたちが、組織の枠を超えて「若手の成長」という共通の目的のために集結しました。
JACA認定「急性期ケア専門士」が優勝チームを牽引

(與賀田洋氏提供)
また、本大会には運営側としてだけではなく、チャレンジャーとして5名のJACA認定「急性期ケア専門士」も参加しました。
日頃からの自己研鑽の成果を試す場として挑んだ彼らですが、結果として優勝チームの3名中2名が「急性期ケア専門士」という成績を収めました。
協会からのメールで参加を決めたそうです。
緊迫したラリーの現場において、彼らが適切な判断と技術を発揮し、チームを勝利へ導いたことは、日々の学習が臨床実践力として結実していることの一つの証明と言えるでしょう。
アドバイザーからの一言
急性期ケア専門士が、テキスト執筆やセミナーに携わる講師と交流できるよい機会となりました。
学会や研修で知っている講師に出会った時にはぜひ急性期ケア専門士のみなさんからお声掛けくださいね!
講師も非常に嬉しいです!
まとめ
今回の「北九州アクティブエイドナーシングラリー」のような、地域や所属を超えて実践力を高め合う取り組みは、これからの医療界においてますます重要になると考えています。
当協会は今後も、志ある医療従事者の活動を支援し、現場の質向上に貢献してまいります。
急性期ケア専門士は急性期ケア・急変対応におけるスペシャリストです。
状態変化の兆候をいち早く察知し、アセスメントから初期対応、医師への報告など急性期におけるケアの実践を行えることを目指す資格です。
また、病院だけでなく地域医療に携わる医療スタッフの方にも、在宅時から基幹病院へ【命のバトンをなめらかに】つなぐために実践できるノウハウを習得できます。
もしもの時の対処に自信がない方や、急変対応をもっと深く学びたい方は、ぜひ受験をご検討ください。



